おおのじょうの遺跡/御笠の森遺跡(よみがえる古代人の装い)
更新日:2019年11月18日
これなーんだ?
上の写真は、御笠の森遺跡から発見されたものです。一体なんでしょう?
材質は蛇紋岩(じゃもんがん)という黄緑色の石です。
ヒント1 ツルツルに磨かれています。
きれいな石をツルツルに磨き、ちょっとしたアクセサリー・宝石のようです。 装飾品として使っていました。
裏を見てみると
6つの穴があいています。
ヒント2 よく見ると、隣りどうしの2つの穴がつながって、それが3カ所あります。
この穴には、糸を通し何かに縫(ぬ)いつけていました。
さあ、何に縫い付けていたのでしょうか?
ヒント3 現在では石を飾ったりしませんが、今の服装でも使われています。
ヒント4 毎日身に付ける人はたくさんいます。
ヒント5 上半身ではありません。
これだけのヒントでわかったでしょうか?
当然、お風呂のタイルじゃありませんよ。
靴の飾りでもありません。
ズボン? 惜しい!
正解は?
「石帯(せきたい)」という古代の帯飾り(ベルト)の一部でした。
難しかったかな?
大野城市内では、これまで日ノ浦遺跡(ひのうらいせき)(牛頸)と仲島遺跡(なかしまいせき)(中)で発見されていて、今回で3例目になります。
石帯を復元した様子
石帯とは?
上の写真を見てわかるように、きれいな石で飾った古代のベルトです。奈良時代から平安時代にかけて使用され、この時代の位の高い役人(やくにん)だけが身に付けることを許されていました。
そのため、これが出土する遺跡は、古代の役所やその近くであることが多いのですが、今のところ、御笠の森遺跡の近くに古代の役所があった痕跡は見つかっていません。
その代わり遺跡の中では、ほぼ同じ時代の住居跡がいくつも見つかっていますので、ひょっとしたら、その中に役人の住んでいた家があるかも知れませんね。
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