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大野城市

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令和3年度施政方針

更新日:2021年2月22日

市議会3月定例会(令和3年2月22日)において、井本市長が令和3年度の施政方針を発表しました。

井本市長 令和3年度施政方針

施政方針とは、市長が新年度の市政運営の基本姿勢および重点施策などについて、考え方を述べるものです。

 

1 はじめに 時代認識

  • この1年間、私たちは、過去に類を見ない、まさしく想像を絶するような危機に直面している。「新型コロナウイルス感染症」。“COVID-19”と命名されたこの「未知の脅威」は、2019年12月に初めて確認された後、瞬く間に世界中を席巻し、これまで私たちが長く営んできた当たり前の日常や生活様式が一変する事態となった。

  • わが国を含めて世界各国において、ワクチン接種などの動きが始まっているものの、あらゆる国や地域にワクチンが行きわたるには、さらに多くの時間を要することとなるだろう。また、変異株の出現や重症化のリスクなども含め、ウイルスの正体そのものが、未だ完全に解明されていないという点も事実である。

  • わが国においては、昨年9月に菅義偉政権が誕生し、感染症拡大防止と社会経済活動の両立を図るという、政権運営の基本戦略が示された。また、「ポストコロナ」に向けた経済構造の転換と好循環の実現、さらには、防災・減災、国土強靭化の推進など、安全・安心を確保するための対策に取り組むことで、新たな成長の突破口を開いていこうとする、「国民の命と暮らしを守る安心と希望のための総合経済対策」も定められたところである。

  • こうした状況を鑑み、本市においても、「ウィズコロナ」における各種対策にとどまらず、これからの社会構造の転換を見据えた、「ポストコロナ」における施策を進めていかなければならない。これはまさに、「市民の生命と暮らしを守り抜く」、そして「ポストコロナ時代における成長を実現する」取り組みの展開であり、今後の市政運営の重要な基軸ともなっていく。

  • 本市は、来年、市制施行から50年という重要な節目を迎える。この記念すべき節目は、市民とともにお祝いしたいと考えるが、これまでのまちの歴史を振り返り、先人が築いた功績に感謝しながら、新たな時代のまちづくりをスタートさせる契機としても位置づけていく必要があるとも思料する。

  • 現在庁内では、職員有志による4つのプロジェクトチームが動き始めている。「市制施行50周年」の企画・立案を行なう「大野城市市制50周年記念事業準備プロジェクトチーム」、「働き方改革」の大野城市版の検討を行なう「新しい組織風土検討ワーキングチーム」、社会全体や行政のデジタル化に対応するための「大野城市デジタルトランスフォーメーション推進プロジェクトチーム」、そして、「選ばれるまち」を目指す「大野城市シティプロモーション推進プロジェクトチーム」である。これらは、いずれも将来を見据えた本市の新たな挑戦であり、こうした取り組みにも大いに期待していただきたいと考えている。

  • 現在、わが国の構造的な課題として、急速な人口減少の進展と、投資不足やイノベーションの欠如を起因とする労働生産性の低迷が指摘されている。本市においても、変化を続ける社会状況や多様化する住民ニーズに対応していくためには、よりいっそう業務の効率化などをはかり、生産性の向上に向けた取り組みが必要不可欠となっており、「働き方改革」と併せ、業務の見直しについても検討を進めているところである。

  • 特に「行政のデジタル化」については、喫緊の課題のひとつとなっていることから、人工知能や専用の自動化ソフトウェアなどを活用した業務改善の検討に着手するとともに、「自治体デジタルトランスフォーメーション」の取り組みを展開するための基金を新設することとしている。

  • 近年、異常気象による災害が国内外で増加し、今後も、さらなる頻発化・激甚化が予測される。2018年に公表されたIPCC、いわゆる「国連の気候変動に関する政府間パネル」の特別報告書では、平均気温の上昇を1.5度に抑えるためには、2050年までに二酸化炭素の排出を実質ゼロにする必要があると示された。このことを受け、国においては温室効果ガス排出量削減目標の設定など、脱炭素化への動きが国内外で加速してきている。

  • 大野城市としても、本市の豊かな自然環境を未来に引き継ぎ、持続可能な社会を実現することを目標に、市民や事業者などとともに総力をあげて取り組めるよう、ここに「2050年二酸化炭素実質排出ゼロ」を目指す「ゼロカーボンシティ」を宣言する。現在、改定を進めている「大野城市環境基本計画」において、脱炭素社会を目指す施策を積極的に取り入れていくことにしている。

  • 来年8月には、西鉄天神大牟田線の「連続立体交差事業」が、高架切り替えという大きな転換点を迎える。西鉄の前身となる九州鉄道によって、この地に鉄道が敷設されてから、およそ1世紀。この間、沿線の地域は飛躍的な発展を遂げてきた。そして今、下大利駅から雑餉隈駅までの間には柱が立ち並び、その下の空間利用こそ、これからの「にぎわい」のもとになると考える。

  • 「上には電車、下には人」。このまちの「顔」は、大きく変化していく。そして、アフターコロナ社会における人の流れも見据えながら、さらには、校舎改築予定の筑紫中央高校などとの連携も図りながら、次世代の方々にも喜ばれる「にぎわいづくり」、「いこいの場づくり」が本格的に始まるのである。まさに、市制施行100年に向けたスタートラインに立つ大野城市の、一大プロジェクトである。

  • 感染症拡大という難局のもとではあるが、この困難を乗り越えていくために、そして、このまちの未来のために、これからも、起こり得る様々な事象を想定しながら、ふるさと繁栄の歩みを確実に進めていきたい。

2 4期目を振り返って

  • 令和3年度は、私が4期目の大野城市政の舵取りを担わせていただいてから、4回目の予算編成となる。これまで「つながるふるさと。みんなが主役」を市民と共有するために、「今、成すべき政策は思い切って打つ」という信念で、マニフェストに基づく数々の施策に果敢に挑戦し、確実に前に進めてきた。

  • 4期目のマニフェストでは、安心・安全で魅力あふれるコミュニティのまちづくりにさらに磨きをかけ、10万都市の豊かさを将来に引き継ぎ、さらに発展させていけるよう、「我がまち大野城“未来づくり宣言”」を掲げ、7つの「つながるM-Plan(エム-プラン)」と43の「施策テーマ」の実行を、市民にお約束した。

  • 7つの「つながるM-Plan」ごとに、4年間を振り返る。

  • 1つ目の「子どもと家族と地域の笑顔があふれるまち“大野城”」では、「待機児童ゼロ」を目標に掲げ、保育定員の拡充や幼稚園の認定こども園化、さらには届出保育施設を利用する保護者の経済的な負担軽減や、施設の運営費補助などを進めてきた。こうした重層的な子育て支援策の展開によって、令和4年4月に「待機児童ゼロ」を達成する見込みとなっている。さらに、「夢とみらいの子どもプラン3」を策定し、次の時代を担う子どもたちが、希望を持ち、健やかに育つことができる環境の実現に向けた施策を展開してきた。

  • 小中学校においては、夏の猛暑対策として、全ての普通教室及び特別教室への空調の設置を完了するなど、子どもたちの安全な学習環境の確保を進めてきたほか、学校・家庭・地域・行政が連携したPTCA活動として、小学校の「ランドセルクラブ」事業の導入と拡大を図った。この「ランドセルクラブ」事業については、留守家庭児童保育所との一体運営を、令和4年度には全ての小学校で実施することとしている。

  • 2つ目の「健康長寿のまち“大野城”」では、高齢者が、住み慣れた地域でいつまでも元気に自分らしく生活できる環境を整えるため、「基幹型地域包括支援センター」を整備するとともに、コミュニティごとに「地区地域包括支援センター」を設け、介護や福祉、健康、医療など様々な面からきめ細やかな支援を行なうことができる体制を整えた。また、「健康ポイント」の導入など、市民の主体的な健康づくりを促す取り組みについても、積極的に進めてきたところである。

  • 3つ目は「一人ひとりの市民力が輝くまち“大野城”」である。すべての市民が性別に関わりなく、その個性と能力が尊重される社会を推進していくための指針として、「第4次大野城市男女共同参画基本計画」に基づいて、様々な取り組みを実施してきた。また、「大野城市コミュニティ構想 ver.2」に基づき、まちづくりに関わる様々な主体がそれぞれの役割を理解・共働し、市民と行政のパートナーシップを生かした、目指すべきコミュニティ像の実現に向け、取り組みを進めてきたところである。

  • 4つ目の「命と暮らしを守り、自然環境を守るまち“大野城”」である。防災力・減災力の強化に向け、市民総ぐるみによる防災訓練に取り組むなど、市民一人一人の防災力向上に向けた支援を行なってきた。また、市内の土砂災害警戒区域などに指定されている急傾斜地の対策工事についても、計画的に進めてきた。

  • 安全で安心な生活環境の確保を図るため、「大野城市空き家等対策計画」に基づく「空き家実態調査」の実施や「空き家バンク」の開設を行なうなど、空き家の発生予防や適正管理対策、利活用対策などにも取り組んできた。

  • 5つ目は「快適な都市空間を創造するまち“大野城”」である。西鉄天神大牟田線の「連続立体交差事業」に関連して、人の賑わいと回遊の創出などを見据えた「高架下利用基本計画」を策定した。また、道路交通の安全を確保するため、「路面下空洞調査」や「道路側溝の蓋かけ」などの対策を実施したほか、「水道施設の再編と耐震化」、「汚水施設などの長寿命化」、さらには集中豪雨に備えた浸水対策としての「雨水施設の整備」なども、計画的に進めてきた。

  • 6つ目の「ふるさとのにぎわいと魅力があふれるまち“大野城”」では、市役所を中心とした公共空間である、ここ「シビックゾーン」において、市民が集い、新たな交流が生み出されるよう、「すこやか交流プラザ」の改修をはじめ、公共施設の機能強化と連携に向けた各種整備を進めてきた。また、「大野城市サイン基本計画」を策定し、これから、改修などを進めていく公共サインの設置方針などについて整理を行なったところである。

  • 最後に、7つ目の「市民に信頼され自立し創造するまち“大野城”」では、大野城市の「10年の大計」と位置づけた「第6次大野城市総合計画」を策定し、新たなステージにおけるまちづくりをスタートさせた。「未来をひらく にぎわいとやすらぎのコミュニティ都市」という都市将来像のもと、地域と行政がともに進めてきた「コミュニティによるまちづくり」をさらにステップアップさせるとともに、市民一人一人が主体的にまちづくりに参加できる環境を整えることで、将来を見据えた「にぎわい」と「やすらぎ」を実現していくことができるよう、様々な取り組みを力強く展開しているところである。

  • 大規模な災害など、有事の際に自治体同士が互いに支え合う体制を構築するため、岩手県奥州市、兵庫県芦屋市、熊本県菊池市と「災害時相互応援協定」を締結するなど、都市間連携の強化についても取り組んだ。

3 市政運営の機軸

令和3年度の市政運営の基本姿勢について、次の2つの視点から申し述べる。

(1)市民の生命と暮らしを守り抜く

  • 1点目は、「コロナ禍」という人類の歴史的な危機にあって、まずは何よりも重要となる「市民の生命と暮らしを守り抜く」取り組みについてである。

  • 「新型コロナウイルス感染症」の収束がなかなか見えない厳しい状況のなか、市民には、それぞれの生活の中で、感染拡大防止に向けた最善の努力を払っていただいている。皆様と、その周りの大切な方々の命を守るためには、一人一人の行動が大変重要であり、こうした取り組みに対し深いご理解と積極的にご協力を賜っていることに、心から感謝申し上げる。

  • 私には、市政の舵取りを担う者として、市民の生命を守るという大きな責務がある。そのため本市では、昨年、まだ県内での感染が確認されていない時期に「新型コロナウイルス感染症対策本部」を立ち上げ、福岡県と連携しながら、感染予防の徹底や支援を必要としている方々のための対策を打ってきた。今後も、感染拡大状況や社会情勢などを注視しながら、必要な対応については迅速に実行していくとともに、万全の危機管理体制の維持にも力を尽くしていく。

  • 「新型コロナウイルスワクチン接種」への対応について申し上げる。厚生労働省が示した日程では、まずは高齢者への優先接種、その後64歳以下の方への接種を実施することとなっている。本市では、市民への接種を円滑に実施できるよう、今月1日、長寿社会部内に「ワクチン接種対策室」を設置した。また、先月の臨時会で承認頂いた補正予算と新年度の予算で、市民が早急かつ確実に接種して頂けるよう予算の計上をさせていただいた。これからの接種開始に向けて、接種券の送付やコールセンターの開設、ワクチン接種を担うスタッフや会場の確保など、万全の体制を整えていく。

  • 筑紫医師会とも十分に連携をし、「新型コロナウイルス感染症検査センター」への運営補助についても引き続き実施していく。

  • 感染症の拡大や行動制限などによって、市民の心や体に及ぶ影響を軽減するための取り組みも重要である。そのため、市の保健師による相談対応や、専門医による「心の健康相談」などにも引き続き努めていく。また、高齢者に対しては、身体的機能や認知機能の低下という、いわゆる「フレイル状態」になることを予防するため、介護予防教室の実施や訪問活動による状況確認を行なうとともに、高齢者の保健事業と介護予防事業を一体的に実施する取り組みも開始することとしている。

  • 「コロナ禍」においては、経済の落ち込みなどによる中小事業者や市民生活への直接的な影響を、最小限に抑えていかなければならない。本市では、緊急経済対策として「中小企業融資制度」の充実を図っているほか、経済効果が期待できる「プレミアム付き商品券」も、販売額3億円・プレミアム率20%とした、今年度と同規模で実施する予定としている。

  • 市の行事など、各事業を実施するにあたっては、「コロナ禍」の中でも事業の目的を達成できるよう、感染予防を徹底し、安全に配慮した形で取り組んでいく。特に、本市の秋の一大イベント「おおの山城大文字まつり」については、台風や「コロナ禍」の影響によって、ここ2年は実施することが叶っていないが、今年は改めて関係者の皆様方への感謝の気持ちを込め、第39回という開催回数にもちなみ、「サンキューまつり」として実施できるよう、準備を進めていく。

  • 感染症拡大の状況下での災害対策についてである。ここ数年、特に出水期における危機事象が頻発している状況であり、昨年も記録的な大雨によって、九州では大規模な河川の氾濫や浸水などが発生し、各地で甚大な被害が生じた。そのため、感染症が拡大する状況下においても、空振りを恐れず万全の備えを整え、庁内、そして地域における防災体制をさらに高めていくことが必要となっている。

  • 本市では現在、災害情報などを、防災無線屋外スピーカーを利用して広く伝達しているが、屋内に情報が行き届きにくいという方への対応として、「戸別受信機」の整備を行なうこととしており、令和4年度からの運用に向けた準備を進めていく。

  • 3年おきに発行し全戸配付を行なっている「ハザードマップ」についても、来年度、改訂版を発行する予定としている。

  • 児童虐待防止対策のさらなる推進を図るため、こども部に「子ども家庭総合支援拠点」としての機能を新たに設置することにしているほか、障がい福祉の支援として、「福祉タクシー利用券」を長距離移動にも対応できるようにする制度への見直し、在宅で医療的ケアなどを行なっておられる家族などの一時的休養、いわゆる「レスパイト」を支援する訪問看護への助成も行なう。

  • 市民の健康維持を目的として、各種検診事業の充実に取り組んでいるが、乳がんの個別検診については、令和2年度に開始し、見込みを大きく上回る方が受診したことから、件数などの規模を充実させて実施する。

(2)ポストコロナ時代における成長を実現する

  • 2点目として、「コロナ禍」という厳しい状況にあっても、これからの大野城市がさらに飛躍していくための「ポストコロナ時代における成長を実現する」取り組みが重要となってくる。

  • 大野城市は、昭和47年に市制を施行し、この半世紀の間に飛躍的な発展を遂げ、今では10万市民が日々の暮らしを営む、県下でも中核をなす都市となった。これまで計画的に進められてきた社会資本の整備が完成へと近づくなか、今我々は、変化を続ける社会情勢や「コロナ後」の人々からのメッセージを機敏に察知し、次の時代の成長戦略について描いていかなければならない。そのため、引き続き感染症の拡大防止を図りながらも、一方で50年後、100年後を見据えた各種施策を、着実に実行してまいる所存である。

  • 「市制施行50周年記念事業」について申し上げる。来年度早々には、事業の実施方針の策定を行なったのち、市民の代表による実行委員会を組織し、市民と行政が共に知恵を出しあい、一緒になって事業の企画・立案を進めていくこととする。また、令和4年度のメインの事業については、感染症拡大の状況を注視しながら、「ふるさと大野城」への誇りや愛着がさらに深まっていくような未来志向の取り組みを計画していく。

  • 「シティプロモーション推進事業」についてである。昨年3月に策定した「大野城市シティプロモーションビジョン」に基づき、これから市内外に「大野城市のファン」を増やしていく取り組みを推進することとしているが、そのためのプランニングに着手していく。

  • 「シビックゾーン整備事業」の今後の予定だが、感染症拡大の影響を勘案し、一部計画の見直しを行ないつつ、来年度は市庁舎と「大野城まどかぴあ」との間の「(仮称)中央広場」の整備を開始する。

  • 今後の都市計画の方向性を示す「都市計画マスタープラン」だが、現在、「第6次大野城市総合計画」との整合を図りながら、令和3年度末の改定に向けた作業を進めているところである。

  • 「コロナ禍」という非常に厳しい状況においても、昨年の「日本遺産」の認定は、本市にとって大変喜ばしいニュースとなった。平成27年度に既に認定されていた「古代日本の『西の都』~東アジアとの交流拠点~」が、今回「広域型」に拡充され、計30件に及ぶ構成遺産のうち、本市では、国の特別史跡「大野城跡」と「水城跡」をはじめ、「牛頸須恵器窯跡」「牛頸須恵器窯跡出土ヘラ書き須恵器」「善一田古墳群」「御笠の森」が含まれた。いずれもわがまちの大切な宝であり、今後もあらゆる機会を活用してPRを行ない、本市に息づく悠久の歴史を、多くの方々に体感してもらえる取り組みを進めていく。

  • 来館者数が20万人を達成した「大野城心のふるさと館」は、今後も幅広い市民に楽しんでもらえる事業を実施することとしているが、特に、開館3周年を迎える来年度は、国宝や重要文化財の展示を行なう特別展を実現し、貴重な文化的資料を身近に体感できる機会を提供していく。

  • 青少年の育成のための施策だが、若者が気軽に立ち寄ることができ、安心して過ごせる場として位置づけた「青少年の居場所」、愛称は「ユープレ」と決定したが、今月1日、オープンした。「ユープレ」とは“YOUTH PLACE”の略である。“YOU”とは、あなた1人でも、あるいは、あなたたち仲間同士でも来てほしい、そういう願いが込められている。これから当施設では、仲間同士の交流や自立に向けたサポートを行なうほか、家族や地域などの周囲から感謝される場、そして、ここで育った人がいつか戻ってきてくれる場となるよう、様々な事業に取り組んでいく。

  • 当施設内には、現在、大野北小学校に設置している、中学生の「通級指導教室」、これを移設することとしているが、「ユープレ」と連携した活動についても研究を進め、「児童生徒の総合的な支援の充実」の施策にも資する取り組みを行なっていく。

  • 今年度、国の「GIGAスクール構想」に基づき、児童生徒に対して1人1台のコンピュータ整備などを進めている。来年度は、整備後の効果的な運用などについても強力に進めていくこととしており、今後も、小中学校における子どもたちの学習環境面の改善を、時代の要請に呼応して着実に実施していく。

  • 地域コミュニティ活動などに関する施策として、「コミュニティ構想」の中間評価の実施や、「総合型地域スポーツクラブ」の運営、さらには御笠川の「ふるかわ公園」内にこのたび新事務所が誕生した「公益財団法人おおのじょう緑のトラスト協会」へのサポートを行なう。市民の利用がなされていない「未利用公園」の利用実態調査なども実施する予定である。

  • このまちの将来を見据えた施策として、次期「男女共同参画基本計画」策定のための市民意識調査や、「市民読書活動推進計画」の策定、福岡広域都市計画道路「日の浦池線」の整備工事などに着手する。

  • 令和3年度の予算編成についてだが、歳入においては、「コロナ禍」の影響により市税収入が令和2年度予算と比べ9億2千592万9千円の減少を見込んでいる。それらの影響を踏まえ、歳出においては、歳入の減少に対応し、さらなる事業費の精査を行なっている。

  • 一般会計予算総額は、361億5千900万円であり、令和2年度と比べて1億9千200万円の減となった。今後の社会情勢などの動きを慎重かつ適確に見極めながら、何よりも、市民サービスへの影響を最小限に抑えられるよう柔軟に対応するとともに、次世代に負担や責任を先送りにしないよう、戦略的な財政運営に努めていく。

4 結び 未来への希望につなぐ

  • 市民をはじめ、関係各方面から力強いご支援と温かいご厚情を賜り、市政の舵取りを任せていただいてから、時は流れ、早くも4期目最後の年となった。就任当時は、地方分権や三位一体の改革、そして市町村合併が中央主導型で進められる中で、いかにして自分たちのふるさとを守り、次の世代に引き継いでいくかが自治体に問われていた。その後、わが国は人口減少時代という新たな局面に移行した。少子高齢化の進行や東京への人口の一極集中、さらには「消滅可能性都市」とも表現された地方の疲弊が、国家の重大な危機と位置づけられ、地方の活力を生み出す「地方創生」の取り組みが進められていくこととなった。
  • この16年の間には、今般の感染症拡大をはじめ、大地震、台風、豪雨など、私たちの生活が脅かされるような数々の危機事象も相次いだ。人知を超越する多くの困難の最中にあって、私たちは長いトンネルの中を、ひたすらに歩み続けているのではないかと感じることもある。
  • 長崎大学・熱帯医学研究所の山本太郎教授。医師として、約25年にわたりアフリカやアジア、中南米など、50を超える国々で感染症対策や研究に取り組まれている方だが、その専門的見地から、人類の歴史と感染症に関する数多くの著作を著わしておられる。山本教授のご指摘にもあるが、人類と感染症との関係は、約1万年前といわれる農耕定住社会の出現によって始まり、その後人類は、幾度となく感染症の大流行と、社会が一変する経験を繰り返してきた。特に、14世紀から15世紀にかけてのヨーロッパにおけるペストの大流行は、「中世」という旧来の社会の終焉とともに、「近代」の幕開け、そして国民国家の形成にもつながっていくこととなった。
  • このような歴史と、現在の「コロナ禍」の状況を考察するなかで、氏は、「次の社会を考えることが、未来への希望につながる」と述べておられる。今、私たちは、未知の感染症拡大という難しい状況下にある。しかし、こうしたなかでも一人一人が進むべき将来の方向を見据え、その先に続く社会を思い描くことが、そのトンネルの出口に輝く「希望」という光を見出していくことにもつながっていくということではないだろうか。
  • 大野城市の市制施行からこれまでの50年は、大規模な区画整理と、それに伴うインフラ整備や住宅開発などが相俟って、飛躍的な成長を続けてきた道のりであった。そして、100年へと続くこれからの50年は、まちづくりの新たな「芯」になるものを完成させるためのステージであり、その新たなる「芯」の構築は、「コロナ後」の「ニューノーマル」、すなわち私たちの「新たな社会」への備えになると考えている。
  • 社会全体のデジタル化、少子高齢化、人口の減少、財政の硬直化、共働の新しい形など、地方自治体として手を打つべき様々な課題が、まさに、今ここにある。また、社会資本の老朽化が進む中で、将来にわたって整備・充実をどのように図っていくかという点も、これからの懸案事項であることも忘れてはならない。しかしながら、私たちはどのような状況下にあっても、先人から培ってきた「市民力」、そして、高い生産性により住民生活の向上を実現しようとする「職員力」、これにより、脚下の様々な課題に対して、果敢に立ち向かっていかなければならないのである。
  • 新型コロナウイルスの感染拡大によって、中止や延期を余儀なくされた大切な時間を、私たちは再び前に進めなければならない。パンデミックで失われつつある日常を、再びとり戻さなければならない。私も「アフターコロナ」、「ポストコロナ」の時代に向け、全集中にて、「日々が任期」の覚悟をもって時間の針を進める努力を続ける。

  
 注:令和3年度施政方針の全文は、下記ファイルで見ることができます。

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企画政策部 自治戦略課 政策推進・50周年事業担当
電話:092-580-1805
ファクス:092-573-7791
場所:本館3階

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